日本
たばこ部屋・故郷(鐘理和中短篇集)(台湾郷土文学選集)
日本
たばこ部屋・故郷(鐘理和中短篇集)(台湾郷土文学選集)
- 出版社
- 研文出版
- 出版年月日
- 2014.12
- 価格
- ¥2,530
- ページ数
- 205
- ISBN番号
- 9784876363902
- 説明
- ※出版年が古いので新本ですがヤケ・シミ・痛みがございます。
鍾理和は、「血だまりに倒れた文筆家」(倒在血泊裡的筆耕 者)と称される。これは陳火泉という作家が書いた追悼文の題名に由来する。鍾理和は結核を長患いしており、亡くなる直前まで自作を校正していたので、倒れ たときには原稿用紙に血が飛び散ってしまったのであった。遺作となった作品は、本書に収録した中篇小説「雨」である。
作家としてまだ無名に 近かったから、四十五歳で生涯を閉じることになったのは、志半ばといってよいだろう。それでも鍾理和は、その四十五年間を精一杯に生きている。苦労続きの 人生ではあったが、家族に恵まれ創作活動に従事できたことで、台湾文学史に名前を残すことができた。
鍾理和の文学作品を理解するために、五 つばかりおさえておきたいことがある。・・・鍾理和が客家人であること、同姓結婚したこと、大陸体験を持っていること、漢文作家であること、結核を患って いたことである。いずれも鍾理和文学の特徴を形成する要素になっている。(本書「解説」より)