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台湾で上映された映画の研究 1950(民国39)年~1951(民国40)年

台湾で上映された映画の研究 1950(民国39)年~1951(民国40)年

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台湾で上映された映画の研究 1950(民国39)年~1951(民国40)年

著者
川瀬健一編
出版社
東洋思想研究所
出版年月日
2019.01
価格
\20,900
ページ数
730
ISBN番号
9784990536695
説明
 本書は、「台湾で上映された映画目録1950(民国39)年~1951(民国40)年」と「台湾で上映された映画資料1950(民国39)年~1951(民国40)年」及び、その間に台湾で上映された映画の概説「台湾で上映された映画の研究1950(民国39)年~1951(民国40)年 解説」を納める。
 基礎資料として、「臺灣新生報」「臺灣全民日報」「自立晩報」「臺灣民聲日報」「中央日報」「公論報」などを使用した。
「台湾で上映された映画目録」では、台湾で2年間に上映された劇映画を中心にニュース映画・文化映画及び啓蒙宣伝映画など約6000本を収録。また、「台湾で上映された映画資料」では、映画広告・チラシ等を含め300枚余りの図版を載せている。
 戦後4年7カ月の間、台湾では日本映画の上映と輸入が完全に禁止されていた。が、1950年9月に日本映画の輸入・上映が解禁され、日本から輸入・上映されるようになった。戦後はじめて上映された劇映画は、国民党政府の国策と合致する反共抗俄を啓蒙する『歸国(ダモイ)』、衛生教育映画『花ある毒草(『玫瑰多刺』)』などであった。
 また、1950年から1951年末まで国内外の映画、45本を禁映[45本中43本は中国映画、そのうち33本の上映禁止理由は共匪(共産党)映画会社作品である。それと日本語字幕であるフランス・ドイツ映画各1本]にした。実際には、上映禁止を破り、国策に違反・階級闘争を挑発・共匪(共産党)映画会社の作品が14本、堂々と新聞紙上に広告され、上映されていたことを明らかにした。
 1951年には『青色山脈(青い山脈)』『流星』『女性的復讐(いつの日君帰る)又名「何日君再來」』『戰火情焔(戰火を越えて)』『暁之脱走(暁の脱走)』『野良犬』『女醫診察室(女医の診察室)』『香蕉姑娘(バナナ娘)』『美的本能(美しき本能)』『血債(ジャコ萬と鉄)』『紅潮餘生(流れる星は生きている)』『誰是聖師(白雪先生と子供たち)』など続続と日本映画が上映されたことも明らかにした。
先の『台湾で上映された映画の研究1945(民国34)年~1949(民国38)年』に続いて、本書を刊行することによって戦後の台湾映画史を補充する事ができたと考えている。
 本書が単に台湾映画史だけにとどまらず、台湾の歴史・政治・経済・文化・歌謡及び台湾民衆の社会史などの研究に貢献ができれば大いなる喜びである(川瀬健一(