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日本

清玩 文人のまなざし(京大人文研漢籍セミナー)

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清玩 文人のまなざし(京大人文研漢籍セミナー)

著者
京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター編
出版社
研文出版
出版年月日
2015.12
価格
¥2,090
ページ数
214
ISBN番号
9784876364046
説明
※出版年が古いので新本ですがヤケ・シミ・痛みがございます。
  中 国の文化にはぐくまれた「文人」たちは、古器古物など、かたちあるものを愛好し鑑賞する一面をもっていた。そのような鑑賞のことを「清玩」と呼 ぶ。中国宋代の文人から日本近代の文人にいたるまで、文人と文物との関わりを、中国の青銅鏡、明末清初の文人、李漁、インド哲学の 大家、松本三郎の仏教美術観等のそれぞれの角度から論じる。文人は文物に対して、どのような「まなざし」をそそいだのか。それを手がかりとして、ものをた のしみ味わう人々の姿や、彼らの鑑賞を支えていたものの見方を紹介する。(序文・古勝隆一)
古鏡清玩―宋明時代の文人と青柳種信(岡村秀典)
 古鏡の金文学 北宋代の金文学/南宋代の金文学/古詩としての鏡銘の収集
 古鏡の科学 北宋の沈括『夢渓筆談』/明末における古鏡の鋳造技術研究
 古鏡の清玩
 青柳種信による三雲遺跡の研究 青柳種信と三雲遺跡の発見/出土鏡の考証/遺跡の性格について
李漁の「モノ」がたり―『閒情寓寄』居室・器玩部より(髙井たかね)
 李漁の人物像、評判
 『閒情寓寄』とその居室・器玩部 『閒情寓寄』について/居室・器玩部の内容 李漁にとっての建築、庭園、器物
 李漁の「新奇」とその具体相 「雅俗俱利」/「新奇」を求む 李漁の自信作
 「モノ」の語り?騙り?―「新奇」なアイデアは本当に実践されたのか 「モノ」に関する語り口/李漁の書簡―芥子園名箋/『顔氏家蔵尺牘』中の李漁書簡
 むすびにかえて―「下は伝を後にのぞまず」 李漁の「新奇」の反動?追随?/「自ら思慮をつくして試みる」
利他と慈悲のかたち―松本文三郎の仏教美術観(稲本泰生)
 真理を以て人を暁す―その生涯と人物像 青年期の交友関係と修学/ドイツ留学へ/東洋学の隆盛と哲学の衰退/ベルリンにおける交友と逸話/第一次インド滞在/黎明期の敦煌学への貢献/仏教文物コレクターとして/
 一九一〇年代の転換―インド固有美術論への傾斜 ガンダーラ仏教美術礼賛/「ヘレニズムの波及」と「異文化への寛容性」/「グプタ式仏教美術」の顕揚/
 東アジア仏教美術へのまなざし―「グプタ式仏像」東漸論とその後 雲岡造像「グプタ式」起源説の提唱/雲岡造像論の問題点/清涼寺釈迦如来立像をめぐる議論/クシャーン期マトゥラー彫刻との出会い/雲岡造像論の変容/仏教起源論と仏教東漸論