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1980年代の中国テレビ文化に関する研究

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1980年代の中国テレビ文化に関する研究

著者
何天平著 林涛 梁新娟翻訳
出版社
親可社
出版年月日
2023.09
価格
\1,320
ページ数
108
ISBN番号
9784866938400
説明
 1980年代は、中国社会における特別な歴史的時期として、あらゆる分野において、豊かな解釈の余地がある時代であった。中国のテレビ産業は1950年代後半に誕生したが、実質的な発展は、改革開放後に遂げたのである。1980年代、テレビの全面的な台頭は、エリート層の言説と中国の知識人・文化人の高い関心を集めた。そのためテレビ文化は、1980年代の中国社会の独特な文化的質感を反映しながらも、文学や演劇などのエリート文化とは異なる顔を持ち、探求に値する重要な価値を提示しているのである。そこで本書では、1980年代の中国のテレビ文化に焦点を当て、改革開放後の1980年代の中国テレビの文化史的な考察を行った。
 本書で行われた研究は、その歴史を明らかにし、解釈することを目的としている。年代記の物語的な枠組みに固執することなく、1980年代の中国テレビ文化の生産と普及の過程に焦点を当て、それが根付いた社会的背景、文化的実践のメカニズム、文化主体の構成、文化効果の表現、社会言説の構築などを体系的に考察している。本書は、テレビ文化の生成と普及を1980年代の文化研究の文脈で捉え、特に1980年代の中国の社会文化土壌全体によるテレビ文化の形成に注目する。この解釈により、中国のテレビが同時代の世界のテレビと異なる文化的特徴を持ち、中国のメディア発展史において独自の位置を占めていることを把握することができた。また、1980年代の中国国民のテレビ文化に対する認識に着目しながら、当時のさまざまな資料に散見されるテレビの概念的・思想的な歴史についても、可能な限り探っている。本書の最終的な目的は、1980年代の中国のテレビ文化の変化を、テレビが日常生活に与える影響という観点から捉え直すことである。