日本
西晉朝辭賦文學研究
日本
西晉朝辭賦文學研究
- 出版社
- 汲古書院
- 出版年月日
- 2018.12
- 価格
- ¥14,300
- ページ数
- 550
- ISBN番号
- 9784762966279
- 説明
- 西晉文學における「三都賦」の價値を明確にする意欲作なる。
本書は上・中・下篇の三部から構成される。上篇は「「三都賦」前後の賦作とその周縁」と題し、「三都賦」そのものの考察に先立ち該賦の前後に創作された辭賦作品との關わりについて考察し、併せて當時の創作活動と密接に關係したであろう書寫材料と注釋について檢討を行った。中篇では、「「三都賦」と西晉武帝期の政治・學術」と題し、「三都賦」の著述について、從來は見過ごされがちであった、同時代に施された諸注釋やその著述が行われた場など、その著述の背景を幅廣く、西晉武帝期の政治と學術との關わりから考察を試みた。最後に下篇として、『文選集注』を底本とした「三都賦」の通釋とその内容に關する解説を施した。以上が本書の概要であるが、そのねらいは次の點にある。すなわち、一つには西晉文學全體の中での「三都賦」の價値を明確にすることを目指すとともに、西晉文學そのものについても新たな視座を獲得することを目指した。これは主に共時的側面からの考察である。そして、二つには從來とかく等閑視されがちであった三國時代以降の辭賦文學について、どのように展開したかを「三都賦」を基點として通時的に見ることで、辭賦文學研究にも新たな展望をもたらさんことを目標とした。これらを通して、從來は自明のこととされる「洛陽の紙價をして貴からしむ」る背景についても、 より明瞭になるのではないかと期待する。