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日本

赤壁と碧城-唐宋の文人と道教-

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赤壁と碧城-唐宋の文人と道教-

著者
砂山稔
出版社
汲古書院
出版年月日
2016.11
価格
¥14,300
ページ数
466
ISBN番号
9784762965807
説明
唐宋の文人は道教によっていかに特徴づけられるのか。
【はじめにより】(抜粋)
 宋代は、第四代の仁宗の時代に儒教が復活したことが特筆大書されるが、その実、太宗・真宗時代の崇道政策の影響は、仁宗時代以降も顕著で、皇室を始めとする玉皇大帝に対する尊崇、太一信仰の継承などの道教信仰に欧陽脩・王安石・蘇軾たちは多く関わりを持ったのである。就中、道教的詩人とも言える蘇軾の道教に対する傾倒は顕著で、彼こそ太宗・真宗時代の崇道政策の申し子と云えるのではないだろうか。蘇軾の名作として知られる前後の赤壁の賦は最も濃厚な道教色を湛えた作品なのである。
 本書の第二部は、この蘇軾を含む唐宋八大家の中の宋の六人と道教との関係、及びこれと交錯するが、蘇洵・蘇軾・蘇轍・蘇過・蘇符・蘇籀らの蘇氏一族と道教との関係を考察した論考で構成されている。
 ……王維・李白・杜甫と道教との関わりを考察した論考の外、重玄派の『九幽経』などの道教経典、茅山派と関わりを持った初唐末の沈佺期・宋之問に関する論考を含むが、また、韓愈・柳宗元と道教との関係を考察した論考をも収録し、唐宋八大家と道教の研究も完結させた。共に道教的詩人と言われる李白と蘇軾に関する論考を対照するならば、唐代道教と宋代道教との相違もまた、自ずからから浮かび上がることであろう。更に、李白と韓愈に関する論考を比較するならば、道教の女性観と儒教の女性観の相克についても明白になる筈である。