日本
王元化著作集第3巻 九十年代の反思録
日本
王元化著作集第3巻 九十年代の反思録
- 出版社
- 汲古書院
- 出版年月日
- 2010.03
- 価格
- ¥13,200
- ページ数
- 402
- ISBN番号
- 9784762927584
- 説明
- ※出版年が古いので新本ですがヤケ・シミ・痛みがございます。
『王元化著作集』全三巻完結――第三巻「九十年代反思録」の初邦訳なる
【日本語訳の序】より
本書は、私が九十年代に書いた文章を集めたものである。私に関して言えば、九十年代は、非常に重要な十年間であった。私は青年時代に著述を始めたのだが、九十年代になって、初めて本当に思想の領域に足を踏み入れることができたと言える。友人たちは、私がこのように言うのは、いささか大袈裟な所があると考えているが、本当のところ、これは実際の状況に基づいた正確な話なのである。九十年代は私の反思の時代であり、この時期になって、私は初めて、自分が長期に亘って積み重ねてきた思想観念に対して、やや徹底した全面的な検討を行うことができた。九十年代の反思の中で、私の得た主要な収穫とは、五四運動以来の啓蒙の心理状態に対する再認識と再評価であった。私の言う啓蒙の心理状態とは、人間の力と理性の能力とに対する、過分の信頼を指している。