日本
『金瓶梅』の構想とその受容
日本
『金瓶梅』の構想とその受容
- 出版社
- 研文出版
- 出版年月日
- 2019.02
- 価格
- ¥7,700
- ページ数
- 306
- ISBN番号
- 9784876364435
- 説明
- 本書は、『金瓶梅』の構想と、その日本での需要について、明らかにしようとしたものである。
書名が物語るように、『金瓶梅』における女性描写は、作品の本質に関わる問題である。またその大きな特徴が「詳細な描写」にあることは、序章で述べたとおりである。第一部では『金瓶梅』の構想について、主に女性の描かれ方に注目し、繰り返される詳細な描写を検討していくことで迫ろうと試みた。
……他の三作品(『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』)とは異なり、『金瓶梅』が日本の文学や文学に大きな影響を与えることはなかった。そしてそれは、『金瓶梅』が「淫書」であったためだと考えられてきた。直接的な資料が少なすぎることもあり、詳しいことがよくわからなかったのである。そこで第二部では、江戸時代にやってきた『金瓶梅』が日本人にどう読まれたのかという問題について、これまでに扱われることのなかった資料も用いることで、全面的な考察を試みた。